森の下の地形を探る(転石調査)

豪雨や地震による落石被害が多発する昨今、道路や鉄道の管理者から落石の危険性のある斜面を効率的に把握したいという相談があります。植生下の岩や石を把握できる目を持つものとして航空レーザ測量をお勧めします。

 

中日本航空(株)が所有するシステム”SAKURA”は、Riegl社製の波形記録方式のレーザシステムを自社インテグレートしたシステムで、高精度に地形の3次元計測を行うことができます。動画に出てくるこの場所は国道沿いの急傾斜地であり、露岩や転石により非常に複雑な地形を呈しています。動画の中盤ででてくる植生をはぎ取る様子はまるで魔法のようにも思えますが、これが航空レーザを使うメリットになります。

 

この急傾斜地は高低差が大きいうえに、オバーハング地や転石などの小起伏も多く、一般的なメッシュデータ(DEM)や等高線では表現が難しい場所でもありました。そこで、点群ビューワ”Mierre”により様々な角度から観察をして、リアルタイム断面表示であるクロスビューを用いて、効率よく岩のサイズや安定性の確認していきました。